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Macで小説を書いてKindleで出版する方法

 おかげさまで、「まちる通りの殺人」はAmazonのKindle無料タイトルのランキングで最高6位を獲得することができました。といっても無料キャンペーン中のことで、キャンペーンが終わってからはざんねんな順位に戻ってしまいましたが。

 このエントリでは、Kindleで出版するまでにやったことを備忘録的に記しておきます。

まずは書く

 とりあえず書かないと始まりません。原稿用紙換算で150枚(50000字ちょい)くらいの量ですが、わたしは会社勤めですし、書くのも遅いので、構想も含めて2ヶ月くらいかかりました。帰りの電車の中でだいたい1000字くらい書けました。これを週5日で1ヶ月続けると、20000字くらいになるので、家だけで書くよりも枚数が稼げました。エディタはテキストが書ければなんでもいいのですが、MacのiText Expressというフリーウェアを使っています。軽くて縦書き編集ができるので便利です。電車の中では、縦書きで何か書いているといかにもなので、CotEditorで仕事をしている体でこそこそ書いていました。

Mac App Store - iText Express

 150枚という枚数は紙の本だと微妙な長さです。短編より長く、長編より短いので中編と呼ばれたりします。昔はもう少し長いのを書いていたのですが、Kindleで本をダウンロードして読んでいただくことを前提とすると、これくらいがちょうどいいのではないかと考えました。スマホでもちょっと時間があるときに読める長さです。書店だと、中編単体では置いてもらうことが難しいはずです。世の中には優れた短編、中編がたくさんあるのですが、それらは短篇集というかたちでしか読むことができません。せっかくKindleで出すのなら、メリットを活かしたほうがいいと思いました。それに、そもそもわたしは長い話が嫌いで、映画もちょっと退屈になるとすぐ早回しをしてしまう性分です。小説も上下巻あるものは最初から読むことをあきらめてしまいます。上下巻読んでよかったと思えたのは、わたしの人生の中でトマス・ハリスハンニバルくらいです。短い中にいかに面白い要素をつめこめるかを意識しました。

表紙をつくる

 いくつか選択肢がありました。

  • 自分で写真をとったり絵を描いたりしてつくる
  • 誰かにつくってもらう
  • 誰かがつくったものを買う

 いろいろ考えたすえ、お金を払ってもいいので、それなりのクォリティのものを手早くつくることを優先して、ロイヤリティフリーの画像を買うことにしました。いろいろなサイトを見て、最終的にあの画像がイメージと合っていたので購入しようとしたのですが、値段を見たら日本円で13,000円とあってさすがにためらいました。ただ、最初だし妥協したくなかったので、手を震わせながら購入しました。というわけで100冊売るまでは赤字です。きれいな絵だからいいんです。タイトルなどの加工はPhotoshopでやりました。

 次からは、どうしようかなと考え中です。  

KDP用のアカウントをつくる

 Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシングに自分のAmazonアカウントでサインインして、情報を登録します。注意するのは以下の2点です。

税に関する情報

 なんやなんかと記入していくと、「お客様の税に関する情報はxx年xx月xx日に受領されました。源泉徴収率: 30%」などと表示されます。このままだと売上の30%はアメリカで源泉徴収されてしまうそうなので、別途免除の手続きを行なう必要があります。

 このへんはChikirinさんのブログを参考にさせていただきました。

キンドル・ダイレクト・パブリッシング体験記録 - Chikirinの日記

 とりあえずEIN(雇用者番号)取得のための書類を書いてアメリカの歳入庁というところにFAXしたのですが、こちらはFAXがないので郵送になるため、まだEINは届いていません。なので届いてからいっぱい売れたほうがうれしいです。

銀行口座

 アメリカからの送金になるため、リフティングチャージという手数料が払込みのたびに数千円かかるそうです。新生銀行シティバンクなら無料とのことだったので、もともと持っていたシティバンクの口座を登録しました。今はeセービングの口座の新規受付は終了しているので、新生銀行がいいらしいです。

KDPにタイトルを追加する

 文書ファイルの変換が難しいと聞いていたのですが、まったく問題ありませんでした。MS Officeなんぞはないので、OpenOfficeでテキストファイルを開いて、改ページを入れて、doc形式で保存したものをアップロードしただけです。縦書き/横書きの指定は登録時に指定します。フォントの種類やサイズはKindle側で指定するので、文書に設定しても意味はありません。アップロードするとKindleのフォーマットに自動的に変換され、その場でブラウザでプレビューを表示することができます。ダウンロードしてプレビューするためのソフトもあって、Windows/Mac版両方あります。

 そのあと値段を設定するのですが、ロイヤリティを35%にするか、70%にするかで設定できる価格の範囲が変わってきます。70%にした場合、アメリカで$2.99、日本では250円以上にする必要があります(USの価格から自動計算ではなくて、手入力する必要があります)。

キャンペーンをうつ

 KDPセレクトに登録した場合、割引と無料の2種類のキャンペーンを行なうことができます。割引の場合、キャンペーン中は250円以下の価格に設定しても、70%のロイヤリティが受けられるそうです。無料キャンペーンは最大5日間まで、本を無料にすることができます。今回は無料キャンペーンを2日間やってみることにしました。若干注意が必要なのは、キャンペーンを設定できるのは翌日からで、実際に反映されるのはアメリカの西海岸時間、つまり日本だと夕方の5時からになってしまうということです。キャンペーンが開始されるのは、最短でも翌日の夕方5時以降、ということです。

 冒頭にも書きましたが、無料キャンペーンをやってみたところ、Kindleの無料タイトルランキングで1日目9位、2日目には6位までランクが上昇しました。実際にダウンロードされた件数は2日間で536件でした。何百万部突破、みたいな世界からすると微々たる件数ですが、これくらいのダウンロード数でもランキングがあがるものだなということがわかりました。

 以上、参考にしてみてください。