会社を辞めてイバラの道を進むことになった

前のエントリーで不定期更新にすると書いてから、ずいぶん間が空いてしまった。この間になにがあったかというと、会社を退職してしまった。だから忙しくてブログを書く暇がなかったというわけではなくて、単に面倒だから放置してしまっていた。もともとこのブログは副業兼趣味で小説を書いていて、そのプロモーション目的で始めたものだった。わたしが勤めていた会社は副業が自由だったので、これの他にも副業をしていた。一年間やってみて現時点では電子書籍は費用対効果がまったく合わないことがわかったので、会社を辞めた身としてはお金にならないことからは足を洗うつもりだったのだけど、ふと思うことがあってこのブログは凍結しないことにした。どんな経験からも得るものはある。ブログを毎週一年間書いてきたことからは副次的に大きな収穫を得た。これからどれくらいの頻度で書けるかはわからないけど、できる限り時間を見つけて書くことにしたい。これを機に、ブログとリンクしているTwitterのアカウントは本アカウントに変更させていただいた。

先週末が最終出社だったので、今週はこれから始めることを考えたり、人と会ったりして過ごした。余計な会議が入ったり頼み事をされたりグループウェアの通知を見たりする必要が一切ない、完全に自由な時間だった。仕事というものは基本的にやりたくないことをする代わりに楽しいことや幸福を得るための対価を得るものだ。あまりにもこの一週間が幸せすぎて、一日の半分をやりたくないことをして過ごすのであれば、やりたいことだけできれば人生が半分になってもいいのではないかとさえ思えた。けど現実は半分の人生でさえ、ただで手に入るほど簡単ではない。

ちょうど1年前に、こんなエントリーを書いた。

ryokdy.hatenablog.com

わたしは22歳のときに小説を書くのに標準語がしゃべれないからというよく分からない理由で上京して、たまたま帰省したときに元奥さんと出会って結婚して、息子が産まれたら奥さんが実家から戻ってこなくなって、それで自分も実家に戻ったらサイボウズという会社が拠点立ち上げメンバーを探していて、上海拠点の立ち上げもやって、東京に異動するときに離婚することになって、副業していたらいろんな人が協力してくれて、なんとなく世の中の働き方が変わっていく感じとかそういえばもう40歳だなとかこれからどういう成長ができるのかとか、そういうタイミングを考えたら独立しない理由がなくなってきた。自分を身の振り方を決めるタイミングを感じて、流れに身を任せる生き方をこれからもしていきたい。共同体を去っても関係が切れるわけではない。去ることで互いに自立した強い関係を築けることもある。

社長からは最後に「かどやさんはこれからイバラの道を進むんですね」と暖かい励ましをいただいた。経験に裏付けされた重い言葉だと思う。今は仲間もいなくて不安しかないし、身ぐるみはがされたら地元に戻ってどこか知り合いの会社に土下座して働かせてもらうつもりだったりするけど、自分がこれまで築いてきた関係やいただいてきたものを信じて、まず目の前のひとりを喜ばせることから精一杯やっていきたいなと。

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