UI/UXがもてはやされる理由

この数年の間で、UI/UXという言葉をよく聞くようになった。 Google Trendsで見てみるとキーワードのトレンドが右肩上がりなのがよくわかる。 Google トレンド なぜユーザビリティやUI/UXといった言葉が大流行かというと、大きな理由はWebサービスやスマホア…

肉体的な気持ちのよさ

先週末は沖縄で、とあるハッカソンに参加した。ハッカソンというのはコンピューターのハックとマラソンを合わせた造語で、主にプログラマーがひとつの場所に集まって何日かぶっ通しでプログラミングをしてソフトウェアをつくりあげるというイベントだ。もう…

経験しなくても得られるもの(2)

先週、電車でサンフランシスコからサンノゼにいってウィンチェスター・ミステリー・ハウスのガイドツアーに参加したことを書いた。 ウィンチェスターの屋敷をでたのは午後4時を過ぎていた。そのときにはすっかり安心しきっていた。あとは帰るだけだ。もうど…

経験しなくても得られるもの(1)

荒木飛呂彦の「変人偏屈列伝」という短編集の中に、「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」という作品がある。 変人偏屈列伝 (愛蔵版コミックス)作者: 荒木飛呂彦,鬼窪浩久出版社/メーカー: 集英社発売日: 2004/03/19メディア: コミック購入: 5人 クリッ…

生産性のない忙しさ

先週は社員旅行でグアムにいった。8年間勤めているけど社員旅行にいったのは初めてだった。グアムでは馬鹿みたいにプールでぼーっとしたり泳いだりしてすごした。今週は引っ越しをすることになっていて、もうあと何時間かで引っ越し屋さんがくる。まだ荷造り…

所有するコストについて

「無理に売るな。客の好むものを売るな。客のためになるものを売れ」 パナソニック創業者の松下幸之助さんはそういった。 ものを所有するコストはどんどん高くなっている。昔は月に1度くらい粗大ゴミを収集する日があって、テレビでも冷蔵庫でも風呂の浴槽…

怪しい少年少女博物館にいってみた

ゴールデンウイークに伊豆にいく機会があったので、かねてから気になっていた怪しい少年少女博物館にいってみた。 公式サイト 怪しい少年少女博物館・トップページ ちなみにこの日は雨。もはや伊豆旅行の目的は怪しい少年少女博物館に絞られたといっても過言…

著書紹介

ベッドの下の男 ベッドの下の男作者: 門屋亮発売日: 2014/10/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 広告代理店に勤める東雲は、バーで丸子という後輩を名乗る男に出会う。 丸子は自分が撮影する動画に出て欲しいと東雲に依頼。動画の内容は、東雲…

役割が与えられるということ

ネオヒルズ族の人が破産したらしいというニュースを見た。 何年か前に、会社の部署のメンバーでフットサルをやったことがある。当時わたしの役職は部長で、部員は30人くらいいた。わたしは球技がおそろしく下手で、それにチームスポーツができない。シュート…

高校三年のときに天の声をきいた話

子どもというのは、自分が特別な存在だと思うものだ。父親は車の運転がうまいときけば、F1レーサーと肩を並べるくらいだと信じるし、うちの祖先は地元の有力者だったときけば、徳川家とかそういう家系の血が流れていると信じることもできる。なんか指に妙な…

ハートブリードなハッカーたちへ

2オクロック作者: 門屋亮発売日: 2014/04/05メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 今週はHeartbleedの話題で持ちきりだった。よく知らない人のためにかんたんに説明すると、世界中のWebサービスで使われている通信暗号化のためのプログラムに不具…

新社会人ときに欲しかったのはアドバイスじゃなかった

Twitterのハッシュタグで、「#新社会人へのアドバイス」というのがあったので、わたしもこんなのをツイートしてみた。 佐藤さんのことを最初は下の名前で呼んではいけない。 #新社会人へのアドバイス— Ryo Kadoya (@machiruno) April 1, 2014 これはこれで、…

オーヴォとガチャ男

オーヴォを観に行った。シルク・ドゥ・ソレイユを見たのは2回目だ。前に見たのは大学生のときにあったアレグリアだから、もう20年も前になる。今回は息子とふたりで観に行った。わたしたちは離れて暮らしているので、いっしょに外出するのは半年ぶりだ。息…

常識とトリックの話

photo by Jóinn 昨日、韓国料理のレストランにいったらテーブルにマジシャンのおねえさんが来て、手品を見せてくれた。手品自体はまあ、ほう、というか、グッズを買ってそこそこ練習すればできる程度のものに思われたが、その場は非常に盛りあがって、楽しい…

おもてなしがネットに勝てない理由

先週、横浜に買い物にいった。買いたいものがいくつかあって、地下街とデパートをまわった。洋服のことはあまり詳しくないので、ジャーナルスタンダードとかビームスとかそういう誰でも知っている店で洋服を買っている。そういう店に入ったら、週末ではあっ…

人生を左右したかくれんぼの話

人生を左右するできごとというものがある。 初めて自分のパソコンを手にしたのは、1985年、小学校3年のときだった。マイコン電児ランという漫画に触発されて、人気に火が点いたばかりのファミリーコンピューターを友達に5千円で売りつけて処分し、祖母にパソ…

上海渡航マニュアル

上海から帰ってきた。いまは上海に行くのは年に数回だけど、3年前は年の半分以上は上海に滞在していて、パスポートには中国の空港で押されたスタンプを数えたら42個もあった。これはもうちょっと異常な渡航数だ。これだけ行くとそれなりには上海にいく人への…

バレンタインとローマ字

photo by Wendy Copley バレンタインデーというイベントがあった。このとしになると、もはや特別な日でもなんでもない。というかもう誕生日や正月とかクリスマスも特別な日という感じはしない。なにかわくわくすることが起こるわけではない。製品のリリース…

碇シンジがアドラー心理学を学んだら

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え作者: 岸見一郎,古賀史健出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2013/12/13メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (12件) を見る 出会ったことで人生を変える本というのがある。この本は…

他人のオールで船をこぎはじめたおばさんと、たまらずそれを追いかけたおばさんの話

この前、海外出張から帰った帰りに、ひとりで家の近所の寿司屋にいった。寿司屋といっても回転寿司ではないがチェーンのよくある店で、値段が安いのでよく利用している。時差ぼけでとても疲れていたけど、ハンバーガーばかり食べていたので、ビールと寿司の…

いろんな名前を持つということ

photo by Alan O'Rourke 名は体を表すということわざがある。ネットで意味をひくと、「名前は、その物や人の性質や実体をよく表すものだということ」と書いてある。これはなんとなく共感ができるのではないかと思う。この人って○○って名前のまんまだよね、み…

いきなり英語で話しかけられてもわちゃわちゃしないくらいの能力を身につける方法

明日から一週間サンフランシスコに出張にいく。サンフランシスコには11月にいったばかりだけど急な仕事でまた行くことになった。わたしは英語があまり得意でない。あまりというのは、この前はじめて受けたTOEICのスコアが620点という、きわめて中途半端な能…

キリンの話

photo by @Doug88888 息子が小さいころ、ときどき車で動物園に連れていった。息子のほうは動物なんかよりももっと珍しいものが日常にあふれているので、特別な興味を示すことはなく、そのへんの電車とかバスと同程度の関心だったと思う。ただアシカとか象に…

EINが取得できました

Macで小説を書いてKindleで出版する方法 - マチルノニッキ 以前のエントリーに申請したことを書いたのですが、無事EINが取得できたので報告します。 KDPで電子書籍を販売すると、売上の30%はアメリカで源泉徴収されてしまうので、別途免除の手続きを自分で行…

死霊のはらわたに見る美しい恐怖のパターン

正月にはまったくもってふさわしくない話題ですが、このあいだ、「死霊のはらわた」のリメイク版をDVDで見ました。リメイクはまあ、うん、という感じだったのですが、サム・ライミが監督したオリジナルの死霊のはらわたにはものすごく思い入れがあります。た…

2013年に変化を感じた5つのこと

なんか恥ずかしいタイトルですが今回はこれで。 もう今年も3日で終わるので、あれ、これなんか最近変わったなと感じたことをまとめておくことにしました。 すごい狭い範囲で生活しているわたしの個人的な印象なので、事実かどうかは定かではありません。あと…

Macで小説を書いてKindleで出版する方法

おかげさまで、「まちる通りの殺人」はAmazonのKindle無料タイトルのランキングで最高6位を獲得することができました。といっても無料キャンペーン中のことで、キャンペーンが終わってからはざんねんな順位に戻ってしまいましたが。 このエントリでは、Kindl…

ものを売るということ

「まちる通りの殺人」という小説をKindleストアで出版しました。 まちる通りの殺人作者: 門屋亮発売日: 2013/12/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る なぜ小説を書いたかというと、Kindleのダイレクト出版に興味があったためと、自分の仕事を見…

秘密の価値

特定秘密保護法という法律が参議院本会議で可決されたそうです。国家が秘密にしようと決めた情報を漏らすとタイホされるというあれです。法律の政治的な意義はよくわからないのですが、要は、秘密を知られたくない人と、秘密を知りたい人とがいてもめている…

能力を身につけるということ

巷でアドベントカレンダーが流行っているみたいなので、自分もなにか書いてみることにしました。ぜんぜんアドベントにならない可能性大です。 昔、日本に聖徳太子という人がいて、10人の話を同時に聞き分けたといわれています。現代では、人間が複数の事柄を…